今日もこの世のどこかで一つの夢が叶えられ、一つの夢が破れる。それらは紙一重の違いだったにすぎない、状況、体調、経験、勘、そして運・・・。 一方は勝者として、英雄として、歴史に記述され、他方は敗者として、逆賊として、社会から抹殺される。「あの時チャーシュー麺を大盛にしなければ・・・」
「あの時4Fを諦め、3Fに行っていれば・・・」「あの時生牡蠣を食べなければ・・・」敗者は常にifを語ります。しかしあの時はもう永遠に帰ってこな い。
排便・・・大便をすること{新明解国語辞典}
生物に科せられたこの一種の呪いから逃れられるものはいません。私たちはこれを危ういバランスでコントロールしている、つもりで、もしかしたらコン トロールされているのかもしれない。だから時に右往左往した挙句にburstしてしまう、いやさせられてしまうのでありましょう。
私は、全人類がこの呪いを上手にドライブしてくれることを切に願う者です。もう二度と、トイレの前で泣き叫ぶ子供や、ドアを殴りつける若者、全てを諦めた中年男性の顔を見たくはありません。その思いが私を突き動かしました。
「トイレの待ち時間を計測してみよう」
私は、皆様のドライブにおける地図になりたいと、切に願う者です。
測定方法
以上のルールで測定を行った
結果
*結果に穴がありますが、それはそこに(その階に)トイレがあることをその時点(計測した日時)で知らなかったか、疲れ果てて行くのを諦めたか、 結果を紛失したか、です。「全人類がこの呪いを上手にドライブしてくれることを切に願う者」としての意識が足りなかったことを深くお詫び申し上げます。
1,について
1の計算方法は、個室が空いていた回数を、総測定回数で割ればいいので
(例)池袋ジュンク堂4F
個室空いていた回数23回 総測定回数49回
よって23÷49=0.46938
0.46938×100=46.938%の確率で池袋ジュンク堂書店4Fのトイレは空いている、となる。
以上の計算を場所ごとに行った結果
2,について
2の計算方法は
以上の計算を場所ごとに行った結果
3,について
3は待ち時間と、それに伴って個室が空く確率をグラフにします。個室が空く確率は、100(%)を、「待ち時間0秒」以外のケースの個数で割り(つまり上記と同じ 総測定回数-「待ち時間0秒」の回数)、それを各ケースに割り振ります。
(例)ジュンク堂4F
100÷(49-23)=100÷26=3.8461となります。
これを各ケースに割り振り、縦軸に「個室が空く確率」、横軸に「待ち時間(秒)」でグラフ化したのが下記である。
そして各場所各階のグラフはこちら
上記の計算から確実にわかるのは
1について
グラフからわかるとおり、上階になるにつれて(もしくは下階になるにつれて)トイレ個室が空いている確率は高くなる。この理由はトイレ個室利用者が施設利用者だけでなく、+αで「駆け込み訴え」の数が入ってくるからと考えられる。
2について
以下の表は階数及び階数内の場所を無視し、施設ごとにトイレ個室が空いている確率(つまり施設内の平均値)を示したものである。
場所 |
確率(%) |
|
場所 |
確率(%) |
池袋ジュンク堂 |
57.595 |
|
新宿 三越 |
69.244 |
池袋西武 |
86.015 |
|
新宿 丸井 |
80.494 |
新宿 紀伊国屋書店 |
59.676 |
|
中野ブロードウェイ1F |
66.666 |
新宿 伊勢丹本館 |
73.315 |
|
西台図書館 |
100 |
新宿 伊勢丹メンズ館 |
74.021 |
|
高島平図書館 |
83.333 |
やはり池袋ジュンク堂、新宿紀伊国屋書店の確率の低さは目を引きます。加えて新宿 三越の6~8Fはジュンク堂が入っているのだが、三越のトイレ個室が空いている確率を、ジュンク堂の階とその他の階で分けると、
新宿 三越
B3~5F、R:67.060%
6~8F:71.428%
となっている。これは1の「地上階に近ければ・・・」の法則が作用しているのでB3~5F、Rの方が低いが、他施設と比べると
三越 6~8F:71.428%
池袋西武 6~8F:89.615%
新宿 伊勢丹本館 6F~R:85.285% 差は歴然である。
やはり本屋には、「トイレに行きたくなる何か」通称「青木まりこ氏現象」が見て取れる。青木まりこ氏現象の原因として考えられる、とされているの は、目の前に棚があるという状況が、目の前にドアがあるというトイレ個室内の状況に似ているから、という説がある。只これは本屋に限らず、スーパーマー ケットでも、ホームセンターでも、つまり小売業殆ど全てに当てはまってしまう。私が考えたのは、便をする時に本を読む習慣を持つ人たちが、本屋で本を読む ことにより、習慣的に蠕動運動が始まってしまうのではないか、という説である。しかしこの考えだと、図書館のトイレがあんなに空いている確率が高いことを 説明できない。案外「本屋に行くとトイレに行きたくなる」と、そこいら中で流布された結果、大してそんな気もしないのに「そんな気がしている、ような気が する」くらいでトイレに行っているのかもしれない。だとしたら、本当に「今そこにある危機」を持つ身としては甚だ迷惑である。
小休止
まとめ
大便をもよおした時は以下の様に行動するのが最適戦略と考えられる
最後に新宿 伊勢丹本館1Fのトイレ案内表示(天井についてるやつ)に激昂して終わりたい。
以下は本館1Fの地図である。そして×印がトイレ案内表示の位置である。
まず正面玄関入って目の前の、メイン通路に一つも表示が無いことに、肛門への冷たさを感じるが、それはデザイン性という理由で100歩譲ろう。しか し、しかしである。この表示は正面玄関から解放区への最短距離を示していない。下の緑の線は案内表示に従った場合のルートである。
緑の線をAルートとした時、私が下に示す黄色の線のBルートを使った方が間違いなく近い。
Bルートの方が近いのは明らかなのに、Y地点に表示を設置しないのは不可解だ。
このAルートの、本館パーキング側の方に一旦迂回を誘導する部分が、もし肛門よりも回遊性を取るという伊勢丹側の態度・判断を示すものならば、それ はいくら正面玄関に設置されたinfomation受付の制服(夏季)が、ドラえもんにインスパイアされているからといっても許されるものではない。
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