シアターP の呟き(もしくは嘆き)

義務と自由と、うんこと権利5 -失業という名の「自由」ー

ブラジルでダラダラしていた時、天気が良いとだいたい私は、近くの公園でゴロゴロしていた。



その公園は、信じられないくらい広く、入園無料で、飲み食いができ、煙草も吸え、ジョギングができて、ほとんど何もかもができた。



スケボーをやっている奴もいたし、フリスビーをやっている奴もホッピングをやっている奴もフラフープをやっている奴もいた。



何かしている奴と、何もしていない奴と、何もする気がない奴が共存していた。



何もしていない奴が、何もする気がない私に向かって「やぁ、兄弟。煙草をわけてくれないか?」と言った。

煙草を一本上げると、ポケットをさぐりながら「つまり……ライターもってことだ」と言った、ので、勿論渡した。




彼)俺、仕事がないから、この公園で働かせてくれって言ったんだけど、ダメだったよ。何か…人は足りてるらしい。なぁどう思う?そういうの…。


私)よくワカリマセン、ワタシも無職ナノで。


彼)あぁそうかい、でも仕事探さなきゃならないだろう。いつまでもここでゴロゴロしてるわけにもいかないだろ?


私)デモ…ワタシは…スクナクともあと2か月くらいハタラキません。ワタシはリョコウシャなので。


彼)そうかい、わかったよ。ありがとう煙草。



[本文、自主任意、自由の字は、わがまま放蕩にて国法をも恐れずとの義にあらず。すべてその国に居り人と交わりて気兼ね遠慮なく自力だけ存分の

ことをなすべしとの趣意なり。英語にこれをフリードムまたはリベルチと言う。いまだ適当の訳字あらず]。

 (日本の名著33 西洋事情(著)福沢諭吉 p358)



木になっているイチヂクを石を投げて取ろうとしていた4人組の少年たちのうちの1人が、私の傍に寄ってきて言った。



少年)ねぇ、兄ちゃん。その煙草ちょうだい。


私)…じゃあそのイチジクと交換だな。